美術館に行けなくても、美術はこんなに楽しめる

旅行

美術館や博物館を訪れるのが好きですが、最近はコロナのせいもあり、なかなか行くことができません。
そんな中でも最近は、いろいろな方法で美術に触れることができるのです。いい時代ですね!

YouTubeの美術系チャンネルがおもしろい

数年前に、会社の30代の子が、家のテレビの電源は抜いていて、普段はYouTubeを見ているという話を聞いた時は本当に驚いたものでした。
その頃の私といえば、せいぜい海外のアーティストのライブの名場面みたいなものをたまに見るくらいで、テレビに変わるものとしてYouTubeを見るという発想は全くありませんでした。

しかし最近は、私もテレビよりもYouTubeを見る時間のほうが、圧倒的に増えました。
中でも、2021年1月から始まった、山田五郎さんの「オトナの教養講座」が大好きで、更新が待ちきれません。
更新されていも、すぐに見るのがもったいなくて、じっくり態勢を整えて見ています。

「山田五郎 オトナの教養講座」が超おススメ!

ワダさんという番組制作会社の社員さんと思われる若い女性が聞き手になって、山田五郎さんがワダさんの疑問に答える形で名画の解説をしています。

過去の動画はすべてハズレなし。毎回「ヘー!」とか「ホー!」とか新たな知識を得られるだけでなく、山田さんの解釈とその解説が本当におもしろいのです。

ゴッホの死の真相に迫った五郎さんの解説は秀逸でした。
ゴッホの人となりから解き明かし、死に至る経緯の解釈は本当に腑に落ちるもので、私の中では真実認定させていただきました。

カラバッジョは犯罪を犯していろいろ逃げ回っていたとか、ロートレックは体が不自由だったとか、美術好きなら知っているような通り一遍の知識は、私にもありました。
でもそれは単に「点」のような知識で、深まりも広がりもしないものだったのですが、五郎さんの解説でそれが一気に物語のようになります。

今まで、私もなんとなく漠然と、原田直次郎の竜に乗った観音様の絵とか、フラゴナールのブランコをめちゃくちゃ漕いでいる女性の絵とか、変な絵だなと思っていました。
また、マネの「草上の昼食」やドラクロワの「民衆を導く自由の女神」では、なぜ女の人だけ裸なんだろう? とか。
そんな疑問や違和感を、すっきり解説してくれるんです。

「ワダさん」も最高!

そして、ワダさんの素直なお人柄が感じられる発言や、それに応じる山田さんの優しい雰囲気が、またこのチャンネルの魅力です。
ワダさんがここ数回はお休みで、寂しい限りです。
動画の中に挿入される「ピ~ヒャラ ラララ~」という脱力系の効果音もワダさんにピッタリすぎて、ワダさんの代打の方だとちょっと変な感じがするほど…

最新回はイギリスの画家、「ターナー」でした。
モヤモヤした画風が特徴のターナーの絵は、私も世界各地の美術館で見てきましたが、この画家が「美術界のビートルズ」ともいえる存在だったなんて知りませんでした。
と同時に、「美術界のポール・ウェラー」でもあったなんて。もうおもしろくてたまりません。
和田さんが描いた「ポール・ウェラー」の似顔絵も最高に笑わせてもらいました。

美術解説としても他に類を見ないものだと思うのですが、エンターテイメントとしても最高におもしろいこのチャンネルが更新され続ける限り、海外の美術館に行けなくても大丈夫かも……なんて思ってしまうほどです。
これからも、楽しみにしています。

ではでは!



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